鍼灸の治療方法にも色々なものがあります。
「西洋医学を基にした鍼灸」これは病院や鍼灸整骨院などで主に行なわれている鍼灸治療ですが、統計による科学的根拠(EBM)などに基づき、西洋医学的見地から身体を診て、筋肉や神経などにアプローチします。鍼に通電することで身体に電気刺激を送ることなどが特徴的といえます。
「東洋医学を基にした鍼灸」こちらは鍼灸院に多い鍼灸治療ですが、脈や舌などの状態から身体の状態を診て、全身の働きのバランス、エネルギーの流れを鍼刺激により調節することで治療をします。そのため整形外科的疾患だけではなく、内臓や精神の働きも含めた幅広い疾患に対応が可能です。
当院では全身のバランスを整えて自己治癒力を発揮しやすいようにするという後者に近い考え方の鍼を行ないますが、同時に東洋医学ではあまり重視されていない脳という部位の血流に着目した頭皮への鍼を行います。
頭皮の鍼は脳神経の障害に対しての鍼治療として活用されています。脳の障害に効果を出している理由としては、現在では鍼刺激を行なった頭皮部直下の脳の血流が活発化するためといわれており、実際に施術後に受け答えがしっかりとしてきたり、身体の力を出しやすくなったりするため、パフォーマンスの向上、認知症の予防にも効果を期待できると考えています。
他にも精神的ストレスで起こる緊張緩和にも力を発揮します。
現在、慢性痛も脳の機能低下によって引き起こしている可能性が指摘されています。それは痛みの発生源は腰などの部位でも、痛みを認識するのは脳であるからです。そのため原因のはっきりしない肩や腰の疼痛といった整形外科分野の疾患にも活用されています。
当院では頭皮への鍼による血流、神経の活性化、身体の回復力を呼び起こすことで症状の緩和を図ります。
YNSA(R)は医者が考案し、病院で実践されている鍼灸治療
頭皮鍼の方法としては 宮崎県の医師である山元先生が考案し、病院でも実際に活用されているYNSA (R)山元式新頭鍼療法を取り入れています。
「YNSA(山元式頭鍼療法)は、当院理事長 山元敏勝が、昭和43年頃より行い、1973(昭和48)年に治療法を確立しました。主な治療法として、すべての痛み(首、腰、肩、頭痛)、神経痛の治療(めまい、耳鳴り、不眠、更年期障害等)不定愁訴の治療又は、脳出血、脳梗塞における半身不随、麻痺、言語障害、めまい、難病、パーキンソン症候群等に広く活用され、主にドイツ、アメリカ等欧米においては、Y.N.S.A.(Yamamoto New Sculp Acupuncter)として広く普及し、活用されています。今までの鍼治療とは全く異なり、即効性のある効果をあげています。」医療法人愛鍼会 山元病院 HPより引用(より詳しく知りたい方は山元先生の山元病院HPをご覧ください)
頭皮への鍼を不安にされる方もおられますが、脳という大事な部分を守っている頭蓋骨の外側にあるのが頭皮なので、消毒などをしっかりといておけば、安全度の高い部位といえます。
不調で悩んでいる方は、心配されずに、ぜひ受けてみてください。